花木図鑑|ひみつの花園 | 鈴蘭の木 スズランノキ
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花木図鑑

FLOWERS AND TREES

4月

5月

鈴蘭の木 スズランノキ

  • 花が咲く
  • 香りがする
  • 紅葉する
  • 低木
  • 落葉樹
和名「鈴蘭の木(スズランノキ)」と呼ばれるとおり、4~5月に鈴蘭に似た釣鐘状の花を咲かせる。正式名称は「ゼノビア・プルベルレンタ」。「錦木(ニシキギ)」・「いろは楓(イロハカエデ)」と共に、世界三大紅葉樹のひとつ。

 

<鈴蘭の木ってどんな木?>

鈴蘭の木(オキシデンドルム・アルボレウム)は、スズランによく似た花を持つ樹木です。原産地はアメリカの南東部で、ツツジ科オキシデンドルム属の落葉高木に分類されます。鈴蘭の木は、かわいらしい花からは想像もつかないほど大きくなる木です。原産国アメリカでは5〜10mほどにまで成長し、20mの大木になることもあるのだそうです。日本で育てる場合には、気候や土壌の違いがあるため、高さは2〜3mほどにとどまります。

 

<もう一つの鈴蘭の木>

ここまで読んで、鈴蘭の木が大木であるという表現に戸惑った方もいるかもしれません。
もともと日本には、先に鈴蘭の木と呼ばれていた木があります。そちらは、ツツジ科ゼノビア属の低木で樹高は1〜1.5mほど。ベランダの鉢植えでも育てられるような小さな木なのです。大木の鈴蘭の木と区別するために最近は属名の「ゼノビア」と呼ばれることもあるようです。
しかし、今も大小どちらも同じ「鈴蘭の木」と呼ばれてしまうことから、非常にわかりにくい状態になっています。ここで紹介する鈴蘭の木は、ツツジ科オキシデンドルム属の大木になる鈴蘭の木です。

 

<世界三大紅葉樹・鈴蘭の木>

鈴蘭の木は、ニシキギ、ニッサとともに世界三大紅葉樹とされています。
日本では、紅葉といえば、紅葉、楓、銀杏などが思い浮かびます。しかし、世界三大紅葉樹とされるだけあり、鈴蘭の木の紅葉も鮮やかな赤色でとても見事なものです。葉が薄く光が透けるような紅葉や楓の赤色とは異なり、鈴蘭の木の葉は肉厚で、真っ赤と表現した方がいいほど鮮やかな赤色をしています。

 

<庭木としての鈴蘭の木>

鈴蘭の木が日本にいつ頃到来したのかはわかっていませんが、日本各地の公園や植物園に植えられており、住宅街の庭木としてもその姿を見ることができます。
鈴蘭の木は、可愛らしい花を咲かせ、秋には紅葉します。成長スピードがゆっくりで、こまめに剪定をしなくてすむ点からも、庭木として育てるのに向いています。ただし、なかなか大きくならないので、目隠しや日除けなどの目的で庭に植える場合には、初めから大きめの苗を選んで植えた方がよいかもしれません。
年数はかかっても大きくなるので、そのことを見越して余裕のある敷地に植えるのもポイントです。

 

<鈴蘭の木の英語名>

鈴蘭の木にはサワーウッド(Sourwood)という英語の呼び方があります。これは、葉の味が酸っぱいことが由来です。なぜ葉っぱを食べてみたのかわかりませんが、サワーウッドという名前なら、ゼノビアと混同してしまう心配はありません。
すでに鈴蘭の木という名前で混乱を招きながらも親しまれているので、これから改名されることはまずなさそうです。頭の中の整理をしたいときには、サワーウッド(紅葉する大木)とゼノビア(低木)と考えるとわかりやすいかもしれません。
 
分類 ツツジ科ゼノビア属
樹形 落葉低木(高さ1.5メートル)
英名 Zenobia pulverulenta
別名 ゼノビア・プルベルレンタ
花言葉 恋わずらい
花色
開花期 4~5月
関連LINK NHK出版 みんなの趣味の園芸
※植物名称は、通名・流通名で記載している場合があります。
※「花木図鑑」でご紹介する植物は、当園及び周辺地区で生育している植物です。
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※「花木図鑑」やガーデンの植物については、Twitterやブログの #あくね花だより でもご紹介しています。

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モデル協力:もり・りさ 中尾 聖