花木図鑑|ひみつの花園 | 白詰草 シロツメクサ
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花木図鑑

FLOWERS AND TREES

白詰草 シロツメクサ

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  • 動画情報あり
漢字の「白詰草」の名称は、1846年 (弘化3年)にオランダから献上されたガラス製品の包装に緩衝材として詰められていたことに由来している。葉は斑紋が入った3枚の小葉からなる三小葉で、つる性の茎が地面を這うように伸び、花茎の先端に球状に白い小花を咲かせる。時折見つかる四小葉のものは「四つ葉のクローバー」として珍重される。子供が摘んだ花を編んで髪飾りや冠作りを楽しむことでも知られる。

 

<白詰草の歴史>

白詰草は今ではクローバーとも呼ばれ、日本中で見られる身近な草花です。白やピンクの花を摘んで花輪を編んだり、四つ葉のクローバーを探した思い出がある方も多いのではないでしょうか?
日本にすっかり馴染んでいる白詰草ですが、日本に入ってきたのは意外と遅く、江戸時代末期のこと。白詰草は、1846年にオランダから日本に伝えられたとされています。といっても、白詰草そのものが輸入されたのではなく、丸くフワフワとした花を乾燥させたものが、オランダ渡来のガラス製品(ギヤマン)や陶器を守る緩衝材にされていたのです。箱に敷き詰められていたことから「詰め草」という名がつき、そのうち白い花は「白詰草」、赤い花は「赤詰草」と呼ばれました。日本の白詰草は、緩衝材として使われていた中に種子が含まれ、発芽したのが起こりだとされています。

 

<白詰草が日本中にある理由>

江戸時代に到来した白詰草ですが、今や北海道から沖縄まで、日本中の公園や河川敷、緑地などでその姿を見ることができます。これほど広範囲にシロツメクサが広がったのは、単に緩衝材として使われただけでなく、他の用途にも利用され始めたからです。
白詰草は、明治時代には、牧草としても導入されました。タンパク質やミネラルの含有量が高く、家畜の飼料に適していたのです。
また、白詰草にはマメ科植物の特性から、根の中に窒素を取り込むため、他の作物の肥料=緑肥(りょくひ)にすることができました。緑肥の例としては、稲作の肥料になったレンゲもよく知られています。
白詰草は、牧草や緑肥として利用する目的でも輸入され、それが野生化して全国的に広まったのです。戦後は、窒素を含む化学肥料が普及したことから、緑肥を使われることは少なくなりました。しかし、最近になって、SDGsの観点から再び白詰草の緑肥利用が注目されています。家庭菜園などに身近な白詰草を緑肥として使う人が増えているようです。

 

<白詰草の花言葉>

白詰草には「私を思って」「幸運」「約束」「復讐」とたくさんの花言葉があります。
四つ葉のクローバーのイメージに「幸運」の花言葉はぴったりですし、「私を思って」や「約束」は女性らしさを感じさせる言葉ですから、可憐に風に揺れる花の様子に合っている気がします。
ただ、「復讐」という花言葉だけは異質です。なぜかわいらしい白詰草に「復讐」などという花言葉が与えられたのでしょうか?
はっきりしたことはわかっていませんが、他の花言葉と関連づけて、「私を思って」と「約束」したのに裏切られたから「復讐」するという解釈もなされています。
 
分類 マメ科シャジクソウ属
原産地 ヨーロッパ
英名・学名 Trifolium repens
別名 クローバー・白詰草・白レンゲ
花色 白・赤(赤詰草)
鑑賞期
花言葉 私を思って・幸運・約束・復讐
当園での植栽エリア 園内遊歩道周辺
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野草図鑑 ~野草風薫~
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モデル協力:もり・りさ 中尾 聖