花木図鑑|ひみつの花園 | アベリア
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花木図鑑

FLOWERS AND TREES

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アベリア

  • 花が咲く
  • 低木
  • 常緑樹
可憐な花も美しいが、葉も青葉・斑入り・白縁の覆輪種など多様な品種が作られていて楽しめる。和名「花衝羽根空木(ハナツクバネウツギ)」の衝羽根は、がく片が実のところに残り、羽子板遊びのはね(衝羽根)に似ていることに由来します。


 

<あなたのそばにもきっとある「アベリア」>

アベリアは、公園の生垣などによく用いられる花です。アベリアの名前を知らなくても、きっとその姿は見たことがあるのではないでしょうか?
花の色は白色や薄いピンク色で、1.5〜2cmのラッパ型をしています。和名では、衝羽根空木(ツクバネウツギ)とも呼ばれます。衝羽根とは、羽子板遊びに使われる羽根のこと。花が終わった後に残るガクが、衝羽根によく似た形をしているので、この名がついたと言われています。
 

<一年中楽しめて、育てやすいアベリア>

近所の公園や散歩コースで見かけるアベリアには、いつでも花が咲いているような印象がありませんか? それもそのはず、アベリアの開花時期は5月から10月(地域によっては11月)で、一年の半分も花を咲かせてくれるのです。
また、花が散った後のガクは、和名の由来になった通りツキバネに似て存在感があり、花のようにも見えます。何も知らなければガクではなく濃いピンク色の花が咲いていると間違えてしまうほど綺麗なのです。
アベリアは寒さにも強く、冬の間も寒冷地以外では葉を残します。葉の模様も斑入りなど、さまざまな品種が出ていて、カラーリーフのようにオシャレな雰囲気を演出することもできます。
アベリアはこのように一年中、花、ガク、葉で私たちの目を楽しませてくれます。成長が早いため、年2回程度剪定する必要がありますが、それ以外には手間がかからないことも魅力の一つです。最近では、公園や歩道に限らず、マンションの植栽や庭木にも利用されています。
 

<アベリアの歴史>

今から100年ほど前の19世紀初め頃、中国との国交を結ぶ目的でイギリスの外交団が中国を訪れました。その中にいたのが、主任医師として随行したクラーク・エーベル(Clarke ・Abel)です。エーベルは、博物学者、植物学者としての顔も持っていました。エーベルは、まだ人が出入りしていなかった中国の秘境で植物採集を行い、タイワンツクバネウツギの表本をイギリスに送っています。この植物は後にエーベルにちなみ、Abelia chinensisと名づけられています。
その後、1883年にイタリアのロヴェリ種苗園で実生(みしょう:種から育てること)苗の中から選抜された品種が、現在流通しているアベリアの始まりと言われています。アベリアの両親にあたる品種は、前述のタイワンツクバネウツギと同じく中国原産のアベリアユニフローラです。
 

<アベリアの花言葉>

アベリアの花言葉は「謙虚」「謙譲」「強運」です。小さく可愛らしい花や葉の様子から「謙虚」「謙譲」の花言葉が生まれ、病気や害虫に強く丈夫な特性から「強運」の花言葉がついたのでしょう。
 
分類 スイカズラ科ツクバネウツギ
樹形 低木(高さ1~1.5メートル)
英名 Abelia・Abelia × grandiflora
別名 花衝羽根空木・ハナツクバネウツギ・ツクバネウツギ・ハナゾノウクバネウツギ
花言葉 強運・謙虚・謙譲
花色 白・ピンク
鑑賞期 初夏~秋
当園での植栽エリア ツリーハウス周辺・石原ワールド(石原和幸氏監修エリア)
※植物名称は、通名・流通名で記載している場合があります。
※「花木図鑑」でご紹介する植物は、当園及び周辺地区で生育している植物です。
※花木は生き物です。記載の鑑賞期に必ずご覧頂けることを保証するものではありませんのでご了承ください。
※「花木図鑑」やガーデンの植物については、Twitterやブログの #あくね花だより でもご紹介しています。

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モデル協力:もり・りさ 中尾 聖